CIE財団紹介
Foundation Profile
理事長のご挨拶
石川和秀
先の大戦終結から75年を過ぎ科学技術が大きく発展した今日、依然として世界は多くの困難な課題に直面しています。国家間の紛争や内乱、テロリズムの横行や環境問題を始めとする地球規模の問題などに加え、近年では新型コロナウイルスの世界的蔓延によって多くの尊い人命が奪われました。人類はこれらの課題に勇気を持って立ち向かい、子供たちが将来に希望を持てる社会を築くため、叡智を結集することが求められています。
このような時代にあって、異なった社会に住む人間同士が交流し、相互理解を深めることは大変大きな意義を持っています。とりわけ、長年に亘り交流を積み重ねてきた日本人とアメリカ人の信頼と友情は、日米両国にとってかけがえのない財産であり、国際社会全体にとっても価値ある公共財と言えましょう。
国際草の根交流センター(CIE)は、1841年にジョン万次郎とホイットフィールド船長とが出会った史実を記念して設立されました。当時日本人とアメリカ人はほとんど出会ったことのない「見知らぬ人」でした。以後の180年間、日米両国は様々な試練を乗り越えながら、今日、自由、民主主義、基本的人権といった価値観を共有し、強固な信頼関係を築き上げるに至りました。私も外務省時代に様々な場面で日米関係に携わってまいりましたが、その経験から、国民間の相互理解に根ざした信頼ほど二国間関係にとって重要なものはないと確信しております。
草の根交流のかけがえのない価値に思いを馳せ、日米国民間の相互理解が更に深まることを念じつつ、CIEの理事長として、皆様のご支援を得ながら当センターの活動のさらなる発展に力を尽くす所存です。
沿革